(続)クリスマス

クリスマスの朝の渋民は積雪はあるものの天気はよく、歩いて啄木ゆかりの地を散策しました。眼前には美しい岩手山がありました。北上川もあります。 かにかくに渋民村は恋しかりおもひでの山おもひでの川 今、この歌の風景を見ているのだなと確かめながら啄…

クリスマス

呼吸(いき)すれば、 胸の中にて鳴る音あり。凩(こがらし)よりもさびしきその音 眼閉づれど、心にうかぶ何もなし。さびしくも、また、眼をあけるかな。 石川啄木の歌集“悲しき玩具”の冒頭の二首は谷村新司さんの代表曲のひとつでもある“昴”に影響を与えた…

社名の由来 ドトールコーヒー②

ドトールコーヒーの創業者が会社をやめてブラジルに渡り、希望と不安が交錯する中で、コーヒー園で働き、コーヒーのことを学びながら創業への第一歩を踏み出した原点の場所が、そのアパートなのでしょう。 しかし、修行したコーヒー園の地名でもよかったでし…

社名の由来 ドトールコーヒー①

前回、スターバックスコーヒーの社名の由来について書きました。今回はドトールコーヒーの社名の由来について。 「ここ、安くて美味しいんだよ」と友人から誘われて初めてドトールコーヒーに行ったのは原宿店でした。 その後、渋谷1丁目店にひとりで行くよ…

社名の由来 スターバックス

小学生のときだったか中学生のときだったか、ヘミングウエイの「老人と海」とハーマン・メルヴィルの「白鯨」を読み、まだ見ぬ大海に思いを馳せた記憶があります。山里に生まれ育った私は子供の頃、海とは無縁の生活をしていました。 大人になりハワイ島でト…

社名の由来②

「資生堂」の由来は四書五経のひとつである易経にあります。易経の「至哉坤元 万物資生」(いたれるかなこんげん ばんぶつとりてしょうず)の資生から「資生堂」です。 易経の意味は「大地の徳はなんと素晴らしいものか。すべてのものはここから生まれる」と…

社名の由来

一昨日、20代の営業マンが訪ねてきました。用向きは社名について聞きたいということでした。彼が勤務する会社の社名を命名させていただいたのは25年前のことです。 彼の担当エリアに私の自宅があり、私が社名の名づけ親だと社長から聞いて興味をもったそ…

人間万事塞翁が馬

◎人間万事塞翁が馬 にんげんばんじさいおうがうま人間の幸・不幸は国境のとりで近くに住む老人の飼っていた馬のようなものである。人間の幸・不幸は定めがたいたとえ。 「禍福は糾える縄の如し かふくはあざなえるなわのごとし」を具現する寓話になっている…

人相

吉凶禍福について菜根譚(さいこんたん)ではこういっています。 人生の福境禍区は、皆念想より造成すじんせいのふくきょうかくはみなねんそうよりぞうせいす 人生の幸福・不幸の境界は、皆その人の心の働きそのものがつくり出すものである。人間の幸・不幸…

長生きしますかね。

ずいぶん前の話です。84歳の女性から「私、長生きできますかね?」と尋ねられた時、私は30歳になったばかりでした。 30歳の私には84歳はすでに長寿だと思えました。もちろん「すでに長生きされているではありませんか」とは口にしませんでした。 「…

初心忘るべからず

オープンして5年がたった飲食店の若きオーナーが、「最近、ときどきだれている自分に気づくことがあるんです。」とつぶやくように言いました。 オープン以来、毎月オーナーと会っていますが、スタッフにも恵まれ、経営も順調で、客観的にみても幸運すぎる5…

旧暦と六曜

降る雪や明治は遠くなりにけり これは中村草田男が昭和6年(1931年)に作った句です。 明治時代は1912年までなので、この句は明治が終わって19年たった頃の作です。 およそ30年の平成の世を経て令和の世になった今、昭和は遥か遠く、150年も…

旧暦

38年ほど前に隣国の女性を鑑定したときのことです。 お名前と生年月日を書き留めて鑑定をはじめようとすると「すいません、その生年月日、日本だと違うかもしれません」と。 「どういうことですか?」と尋ねると「あの、私の誕生日は日本だと毎年変わるん…

十干と恵方

庚申様(こうしんさま)のことでひとつ書き忘れていたことがありました。歌舞伎の演目で「三人吉三巴白波(さんにんきちさともえのしらなみ)」というものがあります。 「こいつぁ春から縁起がいいわえ」の名台詞で知られる歌舞伎です。 お嬢吉三の七語調の…

庚申塚

佐賀県鳥栖市に「庚申堂塚古墳(こうしんどうづかこふん」があります。古墳の上に庚申尊天(こうしんそんてん)と刻まれた石碑がたっていることから名づけられたようです。 大阪天王寺にある「四天王寺庚申堂」は有名です。四天王寺庚申堂の御朱印をいただい…

甲子革令

「甲子革令(かっしかくれい)」という言葉があります。革令とは制度が改まるという意味です。 甲子(きのえね)という干支には制度を改める力、流れを変える力があると考えられていたのです。甲子の年に元号を改めるのは災いを忌避するためでもありました。…

干支(えと) 甲子(きのえ・ね)

尋常小学校の通知簿の評価は「甲乙丙丁(こうおつへいてい)」だったと母から聞いたことがあります。 しかし現代では契約書でみる「甲乙」、あるいは「甲乙つけがたい」という表現以外で日常の生活では「干支(えと)」の「干(え)」、十干を意識したり、用…

恵方 歳徳神の在泊する方位

歳徳神の在泊する方位、恵方は年ごとに変化します。 恵方がどの方位になるかは西暦でわかります。2018年であれば「南南東」です。西暦の下一桁が「8」の年の恵方は「南南東」になるのです。ですから1998年、2008年、2028年も南南東が恵方で…

恵方 歳徳神

恵方は「吉方(えほう)」「兄方(えほう)」「明きの方(あきのかた)」ともいい、「歳徳神(としとくじん)」が在泊する方位です。 歳徳神はその年の福徳をつかさどる神様で、歳徳神のいる(在泊する)方位を「明きの方」「恵方」といい万事に吉とするめで…

旧暦

30年程前に隣国の女性を鑑定した時のことです。 お名前と生年月日を書き留めて鑑定をはじめようとすると「すいません、その生年月日、日本だと違うかもしれません」と。 「どういうことですか?」と尋ねると「あの、私の誕生日は日本だと毎年変わるんです…

梅の華

我が家の玄関をでて北の方角に90メートルばかり歩くと竹林があり、その竹林の手前に誰が植えたか一本の梅の木がすっくと立っています。 観賞用ではない梅は弐階建ての家の屋根に比肩するほどの高さがある大きな木です。その梅が旧暦のお正月に白い花を咲か…

海南島

新暦の正月は自宅で迎えるのが常ですが、一度だけ海外で新年を迎えたことがあります。 20年以上も前のことですが年末12月30日に香港に行き31日の夕方便で中国の海南島に移動しました。 ホテルにチュックインしたのは午後10時過ぎだったと思います…

春節

今日は春節、やはり太陰太陽暦の正月がこないと心から年が明けたとは思えないのです。 年賀状に書く「初春のお慶び」「新春明けまして」の「初春」「新春」は旧暦のお正月でないと似合わない言葉です。 先日鑑定した方に旧暦の正月の話をすると「うちは旧暦…

南国宮崎

数年前に気分を変えたいという漫画家に「宮崎に行ってみたらいいのでは」と、宮崎行きを提案いたしました。 「どうして宮崎なんですか?宮崎のどこがいいんですか?」と問われ 「宮崎の空の色と透明感のある日の光がいいんですよ」そしてなにより「手軽に南…

4年ぶりの鑑定

「今後のことが心配なのでみていただけませんか」と予約の電話をくださった方は、4年前に何度か鑑定をした方でした。実に運のいい方で「あなたは鑑定の必要がない人ですね」といったくらいです。 4年ぶりにお会いして近況をうかがうと相変わらず人生全般が…

鑑定は心して

先月、一枚の葉書が届きました。平成12年ですから20年ほど前に何度か鑑定した方からの便りです。 遠方に引っ越しをされてからは疎遠になっていましたが、かつては御自宅にも招かれて御家族全員の鑑定をさせていただいたことのある方です。 時候の挨拶に…

命名の話

命名の話をもうひとつ。3年前のある日、出生届の期限まであと3日という御夫婦から命名の相談が飛び込んできました。こんなに差し迫った段階で命名の相談がくることは稀なことです。 いきさつをお聞きすると、もともと画数を気にする方で、子供の名前には吉…

命名

今、三組の御夫婦から子供の命名の相談を受けています。いずれも初夏に出産予定の方です。 そのうちの一組は第二子の命名で、最初のお子様の命名も担当させていただいたのですが、夫婦の考えがまったく違っていました。 母親の方は音重視、呼び名にこだわる…

富士山 十国峠と天下茶屋

十国峠からの富士山は秀逸でした。 伊豆・駿河・遠江・甲斐・信濃・相模・武蔵・上総・下総・安房の十の国が見渡せることから十国峠の名がついただけあってその展望は天晴(あっぱれ)です。 前日は熱海に宿をとっていました。朝起きると眼前には青い海が広…

ブラタモリ余談 山賊の歌

番組のなかで三保半島がどうしてできたのかのくだりで子供の頃からの疑問がとけました。 小学校低学年の頃、バス遠足でガイドさんが教えてくれた「山賊の歌」が好きで今でもたまに口ずさむことがあります。ただこの歌の歌詞で理解できない箇所がありましたが…