恵方 歳徳神の在泊する方位

歳徳神の在泊する方位、恵方は年ごとに変化します。

 

恵方がどの方位になるかは西暦でわかります。2018年であれば「南南東」です。西暦の下一桁が「8」の年の恵方は「南南東」になるのです。ですから1998年、2008年、2028年も南南東が恵方です。


2019年は下一桁が「9」です。下一桁が「9」の年の恵方は「東北東」になります。東京オリンピックの年、2020年は下一桁が「0」です。下一桁が「0」の年の恵方は西南西です。

西暦の下一桁
「1」の年の恵方は 南南東
「2」の年の恵方は 北北西
「3」の年の恵方は 南南東
「4」の年の恵方は 東北東
「5」の年の恵方は 西南西
「6」の年の恵方は 南南東
「7」の年の恵方は 北北西
「8」の年の恵方は 南南東
「9」の年の恵方は 東北東
「0」の年の恵方は 西南西
恵方の方位を東北東・南南東と書きましたが、実際には東北東微東(東北東やや東)、南南東微南(南南東やや南)になります。しかし私自身、恵方参りをするときは今年でしたら「〇〇神社はおよそ南南東」くらいの感覚で行っています。



西暦の下一桁の数字で恵方がわかるのですが、歳徳神が在泊する恵方の方位を西暦で決めたのではないことは言うまでもありません。

 

恵方はどのような理屈で決めているのか。それは十干(じっかん)です。その年の十干がなんであるかによって恵方はきまるのです。

 

十干とは、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸のことです。最初の甲乙は契約書等にでてくる言葉ですので馴染みがあると思います。また両者の間に差がなく、優劣がつけがたいことを「甲乙つけがたい」と表現されることでも御存知の方が多いでしょう。

 

読みは甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)・丁(てい)・戊(ぼ)・己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)です。

甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)とも読みます。



甲 こう・きのえ
乙 おつ・きのと
丙 へい・ひのえ
丁 てい・ひのと
戊 ぼ ・つちのえ
己 き ・つちのと
庚 こう・かのえ
辛 しん・かのと
壬 じん・みずのえ
癸 き ・みずのと

十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)は全部言えても十干をスラスラといえる方はそれほど多くないと思います。

 

甲乙以外は日常にあまり縁がない言葉だからです。ただ「今年の干支(えと)は?」は会話にでることもあるのではないでしょうか。

 

もし今年の干支を聞かれて「子(ね)」と答えると、テストでしたら50点になります。半分しか答えていないからです。「子(ね)」は「干支(えと)」のうちの「支(と)」にあたります。

 

では残り半分の「干(え)」は何か、今年2020年の「干(え)」は「庚(かのえ)」です。

 

ですから令和2年・2020年の干支を聞かれたら「庚子(かのえ・ね)」と答えたら100点です。「庚子(かのえ・ね)」は音読みで「庚子(こうし)」とも言います。