社名の由来 スターバックス
小学生のときだったか中学生のときだったか、ヘミングウエイの「老人と海」とハーマン・メルヴィルの「白鯨」を読み、まだ見ぬ大海に思いを馳せた記憶があります。山里に生まれ育った私は子供の頃、海とは無縁の生活をしていました。
大人になりハワイ島でトローリングに初めてチャレンジしたときや、アメリカでシャークを90分のファイトで釣り上げたときに小説の世界をほんの少しだけ味わえたような気分になったことは懐かしい思い出です。
「スターバックス コーヒー(STARBUCKS COFFEE)」を立ち上げた3人の若者たちはハーマン・メルヴィルの「白鯨」が好きだったようです。
「白鯨」に登場する捕鯨船ピークォド(Pequod)号の一等航海士「スターバック」が名前の由来です。
最初、ひとりが「ピークォド」を提案しましたが、他のふたりに却下され、結果、「STARBUCKS COFFEE」になったようです。
スターバックスは1971年にシアトルの「パイク・プレイス・マーケット」という海沿いの市場で産声をあげました。ロゴにもなっている海の妖精「セイレン」は「白鯨」とは関係ありません。共通するのは海です。
私が初めてスターバックスコーヒーを知ったのは1990年代の半ば頃でした。仕事でロサンゼルスに行ったとき空港に迎えに来てくれた知人が、「コーヒーを飲むならここがいいよ」と案内してくれたのがスターバックスコーヒーだったのです。
在ロサンゼルス12年の知人は、ユニバーサルスタジオの達人でもありました。オフの日にユニバーサルスタジオに行くと、彼からメインのアトラクションを楽しむ効率的な回り方を伝授されました。
当時は、バックドラフト、ET,ジョーズ、ウオーターワールドなどが人気でしたが、すべてスムーズに回ることができました。
別のオフの日にはサンタモニカ、郊外にあるSushiレストランなどを案内してくれて二週間の滞在中大変お世話になりました。そして帰国する日、ロサンゼルス空港のスターバックスで一緒にコーヒーを飲みました。
その翌年にスターバックスは日本に上陸しました。その後、あっという間に全国各地に広がり現在に至っています。
ところでピークォド号の一等航海士スターバックはコーヒーが好きだったのでしょうか。小説の中でスターバックがコーヒーを飲んでいる描写があったのか、記憶は曖昧です。